今年自分がプレイしたゲームの中で、良かったものトップ10です。
全ゲームの振り返りはこちらの動画をご覧ください。
Best 10
1. Can of Wormholes
スネークゲームというあまりに古典で単純なギミックから生み出された、とんでもない物理現象の数々。毛虫がキモい以外は満点の体験ができる、アクション要素無しの高難度思考型パズルゲーム。近年のThinkyパズルゲーム界でトレンドとなっている”面白いデザイン”がたくさん詰めこまれている豪華な作品でした。さらに、革命的なヒントシステム[Gain Insight]という概念を発明した功績もあり、近年のパズルゲームを象徴する1作としてベストに挙げました。ネタバレなしで味わって欲しいパズルの宝石箱。
2. Confusion Conveyed
今年一番難しかったゲームです。前作Conveyor Con-fusion は、パズル製作者&ファン達による合作だったのですが、その参加者の一人が、本作て登場したギミックをより深く観察して生み出したこの続編は、極上で極悪な難易度のパズルになりました。前作プレイ前提の、初代マリオに対するマリオ2のような、序盤からプレイヤーを振るい落とすハードコアな作問が70問以上。我こそはパズラーだという者は挑むが良い。
3. Pâquerette Down the Bunburrows パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム
逃げるうさぎを追いかけて捕まえるゲーム。ウソはついていないし、実際やっていることは最後まで確かにそうではあるんですが……。グラフィックやBGM、キャラクターから販売ページの紹介文まで、徹底的にキュートな雰囲気で誤魔化されていますが、その正体は、地獄みたいなゲーム(誉め言葉)です。今年、私がSteamで最も長時間プレイしたゲームでした。2024年のアップデートおよび追加DLCにより完結となるらしいので、ウサギ年が終わってもまだまだ遊べますね。
4. N Step Steve Part1 / N Step Steve Part 2
猫のスティーブは、5歩歩くと死んでしまいます。でも、生きている間に旗にタッチしておけば、その旗が次の復帰地点になります。そして、その旗に描かれている数が、あなたの次の歩数になります。このメカニクスで、よくぞここまで多彩な面を作り上げた!と賞賛したくなる作品。Part1が、(一部難しすぎる部分もあり)95点だとしたら、Part2では200点を付けたくなる。プレイしてみたらわかるはず。唸るような難易度を求めているあなたへオススメ。
5. Alephant
悲しいゾウ、ぱっと見やりたいことはすぐわかるのに、全然その状態を作ることができないゾウ……もう全部試したゾウ……解けなくてぱおん。一級パズルデザイナーによる高難度倉庫番の名作。このゲームで必要なのは、思考力と忍耐力!
6. Magicube
4面で全員詰まると話題の高難度ゲーム。最小の要素で最大限に複雑な解法を求める作問の美しさが味わえる極上の作品。ゼリーのパズルが好きならマストプレイ。ジャンプ操作はありますが、アクションゲーム的な行動は全く必要としない上、アンドゥ機能もバッチリなので思考を妨げる要素はありません。たったの50問、とは決して感じさせない、小部屋の内の小宇宙。
7. ガラビスの硝子番
https://mojazou.garyoutensei.com/game_files/glabis_shot.html
ソロモンの鍵チックなギミックでありながら、実はアクション性ゼロの完全思考型ゲームです。これが出来れば解けるんだけど、どうやってそんな配置に……?という謎を解消するためにプレイヤーが出来るのは、足場ブロックの生成と破壊、物を蹴り飛ばすことだけ。自分の作った足場で後の自分を苦しめる、思考錯誤で積み上がる迷宮の塔。別DLのオマケ10問まで含めて、たっぷりと楽しめる良作です。
8. BAB BE U
パラレルワールドのBABA IS YOU。ふざけた雰囲気もあるファンメイド作品でありながら、その作問には本家プレイヤーをニヤリとさせるような単語の応用的活用法が求められるものが多数あり、充分プレイする価値のある面白いものになっています。「もう一度、記憶を消してBABAをプレイしたい…」というあなたの夢がかなう…。こんな素敵なことってありますか?
9. An Architect's Adventure
3次元の倉庫番。1問1問は、一か所ひらめけば解くことができる、という近年のパズルゲーム(Bonfire Peaks, Patrick's Parabox等) のスタイルを踏襲しつつも、そのひらめきが絶妙に難しい。思い通りにいけば何も苦労しないのに、一度詰まるとなかなか抜け出せないバランスが心地よい、最後まで楽しく遊べる良作。
10. Abdec
LOKの作者の新作パズルブック。前作同様、とても丁寧に作成されたルール読解系ゲーム。一度挫折はしたけれど、改めてプレイし直して非常に楽しめたのでランクイン。難易度の上げ方、ルールの出題の仕方、ギリギリまで試行錯誤した末に正しいルールを解き明かしたと確信した時の最高の気持ちは何物にも耐えがたい快感があります。PDFという性質上、解答の正誤判定が無いため、誤ったまま進むことも出来てしまうのは欠点ではあります。なので、LOKのデジタルゲーム版と同様、こちらもデジタルリリースが望まれる一作。
Best 11-15 (次点)
11. The Talos Principle 2
タロス大好きですが、本作はパズルだけでいうと簡単な部類なのでランク外に。来年度以降、まず確実に出るであろう高難度DLCならば、TOP10に入るかもしれません。
12. Stuffo the Puzzle Bot
難しいパズルでは無いのですが、ビジュアルやBGMの雰囲気がとても自分に刺さった一作でした。新ギミックが追加された無料DLCが来るはずだったのですが、作者多忙のため実装は来年以降に持ち越し?
13. Magnet Block
並の高難度より数段上の獄・高難度パズル(2年連続ランクイン)。最近、『苦行パズル部』と題して配信で攻略しています。このゲームの何がそんなに難しいのか?については配信を参照してください。
14. Fractal Factory
フラクタル図形でベルトコンベア配置パズルをやります。序盤から思いっきり狂っていてすごいので体験してみてください。
15. Menderbug's EnigMarch
1か月間、毎日出題されていたペンシルパズル系のInstructionlessパズル。簡単なものから難しいものまで、一人でじっくり考えてもいいし、複数人であーだこーだ相談しながらプレイするのも楽しめると思います。
以上です。思考型パズルゲーム(Thinky puzzle game) のムーブメントは現在進行形でじわじわと広がりを見せています。来年も要注目ですね。
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去年のベストはこちら。