GOMAMISOMIX

ビデオゲームに関するメモ by competor

面白かったねえ Outer Wilds ネタバレあり

めっちゃ面白かった~~~~~~~~!!!!!!!!!!

のでクリア後の感想とか反省とか好きな所とかを書きました。ネタバレありです。このゲームはとても面白いので、FPSアクションが出来る人はこのゲームを是非体験しよう。ネタバレせずに、ぜひ自分でプレイしようね。詰まったらヒント記事があるから自分のレベルに合わせて活用しよう。

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私の Outer Wilds プレイ動画はこちら。

Outer Wilds プレイリスト

サントラはSpotify等で聴けます。

open.spotify.com

ストーリー理解できたかな?

最終回のエンディングで、ストーリーの理解度は20%程度と言っていたけど、これは色々要因があって、ざっと思うものを挙げると、

  1. プレイ期間が空くことで、細かな情報を忘れていた。
  2. 時間制限があるので、会話テキストを読み飛ばしていた。
  3. 宇宙の眼の博物館の説明文(物語の結末に関する重要な情報が書かれている)をスルーした。
  4. そもそも察しが悪いとか、Nomaiの名前が覚えられないとか。
  5. プレイを録画することにより観測が発生し、賢い振りして喋るほど、より頭が悪くなる。(不確定性原理

という感じ。1, 4, 5は、まあ、そういう性格なのでしょうがないです。

2と3が痛かったのかなあ。とにかく最初から最後まで時間制限の中で行動するので、「テキストをじっくり読み込む癖を付けない(旅行記録のフラグさえ立てば良い)」という行動をしてしまっていた上に、3の場所は『変な所へ寄り道するとスタートに戻される』という仕様だったおかげで、「即、目的地へ行け」って誘導されてしまっていた。実はここのテキストを読むと、太陽の爆発が寿命であったこと、Nomaiの絶滅した理由が明記されているので、後記の勘違いもスッキリしたのかな?と思う。

1はプレイ初期は自分でメモを作ってました。Hearthianは誰がどこにいて、各惑星のやり残しは何か?など。ですが、探査艇の旅行記録で事足りるなあと思って、自分でメモ付けるのをやめてしまったのだけれど、旅行記録はクリアするためのヒント集であって、ストーリーを理解するのであればゲーム全体を包む大きな謎や時系列はメモに残しておけばよかったかなあ。

とは言っても、ゲームを勘違いする事や、ゲーム中で迷う事は悪ではないので、そんなに気にせずにいきましょう。(動画見ててなんでだよ!ってイライラする人はいたと思いますが、初見プレイなんだからそんなもんです!)

 

というわけでプレイ後に各種ネタバレありの考察記事(考察記事のまとめ記事なんてのもある)を読んで補完しておきました。映画もゲームも、終わったら考察を探すというライフスタイルが定着している。

ネタバレ解説を見て、気づかなかった(勘違いしてた)所
  1. 高エネルギー研究所内のコア実験設備の存在。2つ重なってて、ただの模様だと思うじゃんアレは……。さらに日本語版の誤訳も重なって、ブラックホール2つにホワイトホール1つ、というわけ分からない説明になってしまっている。
  2. この星系は何をしても助からない状態だった事。最後まで何が何故爆発してるのか、よくわかっていなかったね。侵略者が太陽に突っ込むのが原因か?とか思ってた(動画内でそれを否定してるのに、忘れてる)。というか、木の炉辺にいる専門家が超新星爆発に気付かず生活しているので、その可能性を真っ先に排除してしまっていた。
  3. Nomai の絶滅理由。侵略者内部でアレを見たときに、「これから破裂する危険な物質」と思い込んでしまったので、点と点が繋がらなくなっていた。アレの形状から、花が花粉を出すみたいなイメージだったんですよね~。しかし、冷静に考えればこれは気づけたな…。
  4. 生きてたNomai への考察。自分も「この人が観測者として機能していない」所は分かったけど、量子物質内に取り込まれてしまうことでシュレーディンガーの猫のように、量子的な振る舞いとしての”生きている可能性の状態”として描写されている所までは気づかなかった!けれど、納得。
  5. 双子星プロジェクトのストーリー全般。結局ここをしっかり読み解いていなかったですね。22分過去に戻れるエネルギー源とか太陽ステーションの計画とかを、ふんわりとだけ把握していた。
  6. エンディングの解釈。ここは未だにフワッとしたままなので……。
  7. 偵察機ランチャーって飛ばさなくても撮れるんだ……。
  8. 木の炉端じゃなくて木の炉辺だ……。(動画内でずっと『ろばた』と言っていた)

Outer Wilds の好きな所

  1. シームレスで広大なオープンワールド
  2. 探索順序が自由で、かつ誘導が上手
  3. 謎解きの楽しさ
  4. 量子現象の物語への取り込み方
  5. 宇宙探検の恐ろしさ
  6. 宇宙探検のエモさ

とにかく、宇宙と科学のSF設定の箱庭内を、好奇心のままプレイヤーが好きに行動して良い(そしてペナルティが無い)というのが、自分にとって非常に心地良かった。最初にどの星に行くのかすら指示が無いってのが凄い。普通のゲームデザインと真逆の作り方だけど進めていくうちにしっかり誘導されている。

そして無駄なものが無い。オープンワールドの欠点の1つである、広いけどスカスカのエリアが出来てしまうって点が、Outer Wildsだと木の炉辺くらいでしか感じられなかった。(これは、木の炉辺に多く仕込みすぎると、プレイヤーが宇宙に行かなくなるからって狙いがあるのだとは思う。だけど最初の村から偵察機飛ばしても、Unity初心者が作るマップみたいに木々がまばらに生えてるだけのスカスカさなので、最初は面食らった。)

どこかに行けば何かがある。北極と南極と赤道には絶対重要なものがある(しかし簡単にはアクセスできない)っていう謎の種の植え方が上手。裏からじゃないと開けられないドアってのはシンプルで程よい嫌がらせ。何かの事故で、後々のネタバレになる場所に偶然行けてしまうっていうことが無かった。全てがオープンなのに、知識を付けないと道は決して開かないってのがThe Witness的なセンス。

あと無意味なカットシーンの待ち時間が無くて、基本的にずっとプレイヤーを操作可能だったのもポイントが高いです。昨今のストーリー重視のゲームや、チュートリアルがバカ丁寧なゲームは、カットシーン入れすぎてテンポが悪いです!あとスマホのリザルト画面の星3つとかいちいち表示しなくていいよ!

システム面で言うと、独特の縮尺表現が素晴らしい。遠距離間も素早く移動できるし、小さそうな惑星であっても接近すると内部は広くて探索が必要となる。普通にプレイするとスケールの変化に違和感が発生するのだけど、このゲームは丁寧に変化していくので違和感は全く無かった。Unity 凄いですね。

謎解きの楽しさ。「これをするにはどうすればいいでしょうか?」っていうミクロの問いと、「そもそもどうしてこうなってるのでしょうか?」という、"設定そのもの" へのマクロの問いが、一体となって交互に押し寄せてくる感じ。プレイ中にそんなの意識してないんだけど、常に色々なスケールの謎が提示されてくるのが楽しい。世界を解明しようというモチベーションはそれはもう科学者であり探検家であり、根源的な「知りたい!」という欲求をゲームがガンガンに刺激してくるのが良い。アドベンチャーゲームの主体がゲーム側じゃなくてプレイヤー側のモチベーションに委ねられている。

ループする時間内で自由にやっていいよってのは、自分の動画内でもどこかで触れたけど、ラブデリックのゲームの面白さとも共鳴する部分はあると思う。観察・仮説・実験・発見のサイクルの喜び。

量子現象の物語への取り込み方。誰もが何となくのイメージだけ持ってて、よくわかんねー気持ち悪いけど面白い学問で、シュレーディンガーのパンツって昔インターネットで聞いたことあるなーっていう、量子論という扱いづらいテーマを、単なるフレーバーテキストとしてではなくゲームの核となるストーリーと見事に噛み合わせていて、こんなに詰め込んでるのにちゃんと面白いの何なの?ここ、Nomai 達もこの量子現象に対して困惑したリアクションをとらせているのが、プレイヤーの心情をくみ取っている感じがして上手いと思った。

宇宙探検の恐ろしさ。宇宙マジ恐ろしいってなった。ゲーム内の描写がリアルかどうかはわかりませんが、本当に宇宙に行ってる気分でプレイしてました。

本気でゾッとした瞬間
  1. 脆い空洞のブラックホールの光がゆがんでる表現。絶対入ったら駄目だと思わせる時空の歪みが表現できてるのが凄い。UIですら歪むのが本当に見事。
  2. ホワイトホールで投げ出された後の宇宙の暗闇と呼吸音。体験してみて分かったけど、絶望的状況でとても怖い。
  3. 量子の月が不気味。もともと月が怖いという性質(月恐怖症 Selenophobia)を持っているので、振り向くと突然「居る」無表情の月が大変不気味で良い。触れると消えているというのも背筋が凍る思いです。
  4. 量子の岩のデザインもいいですね。旧エヴァレリエル(球体が影のやつ)みたいな(形状じゃなくて存在感の話)、関わるとやべぇなあ、人類外の存在だなあ、という本能が働く、えぐられた鉱物のようなデザイン。これってなにか元ネタあるんでしょうか?
  5. 巨人の大海のダイナミックな気候。渦も雨も波も浮くのも深海もクラゲも倍の重力も全部最高。
  6. 木の炉辺から聞こえるハーモニカの件。気付いた時の衝撃。

宇宙は怖いし、エモい。双子星で巨大な太陽が地平線から登っていくのは本当に良い。エンディングで楽器を集めていくのもマザー、迷宮組曲夢をみる島 に通じる涙腺に来るエモを得られる(これ、何でなんだろう)。

Outer Wilds のあまり好きではない所

基本的に欠点は無いんですが、モチベーションが低下した瞬間を思い返すと、こんな所でした。

  1. 双子星や脆い空洞などでの時間制限。単純に待ち時間が面倒だよね問題が発生した。ゆえに達成感が得られるというのも分かるけれども、時間がかかることは間違いない。キャンプファイアの時間経過には早送りが欲しかったなあ。
  2. アクション精度が求められる。無重力操作やアンコウの件もこのあたり。ゆえに、1と2のコンボが決まる高エネルギー研究所や南部観測所にアクセスするぞという覚悟を決めるのはゲーム中最もしんどかった。太陽ステーションは、いじめ。
  3. 自動操縦が太陽に突っ込む。あと地球に落下する。目的地に着かなかったりする。機械に裏切られるのが最もショック(©FB777)。
  4. 量子試練の塔が、急にパズルゲーム化した件。「それでは今から階ごとに準備された問題を順番に解きましょうね」ってなったので、ええっ?と感じた。このゲームは、プレイヤーが問題解決の方法を自発的に考える(ように誘導されている)のに対し、この場所だけは明確に指示を出す形式なので違和感があった。
  5. 観測ってリアルタイムじゃなくて良いんだ。「偵察機で過去に撮影した写真であっても現在観測中と同じとみなす」っていうのは、ああそうなのかな、うーん?ってなった。これ、量子試練の塔で量子のかけらを完全に部屋から消そうと色々やっていたときに、写真に写っていない+目視で写っていない っていう状態を作れてしまったので、仮にそんな状況はあり得ない(量子物質は存在確率=ゼロにはならない)とすると、写真では写ってないけど現実では写真の場所に量子のかけらが存在している=「写真はリアルタイムじゃなくて良い」というルールと反してしまうから、「写真はあくまでその瞬間の(過去の)観測でしかなく、現在の状況には影響がない」という誤った結論を助長させてしまっていた。書いてる自分でもよくわからん文章になったな。
  6. 最後は作業になってしまう。謎が解けてくると、やらなきゃならない一連の行動に集約されていくので、当たり前なのですが、じゃああとはそれをやるだけだな、と感じてしまったのも事実。
  7. ワープコアを取った後のクライマックスのテーマ曲が、タイムリミットの曲のアレンジ版だった。誤解するから、絶対にやめてね。
  8. なんでNomai がピアノなんだっけ。伏線あったっけって話。主人公の楽器がピアノなのかーとか言ってた。まあ細かいことですがこのゲームなら設定がありそうだ。
  9. 日本語の誤訳。のいここにいたのでしう ではありまがあなたのはりをたうです

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ハァ?

その後の楽しみ

 プレイが終わって嬉しい点の1つに、他人のプレイ動画をやっと見られるというのが大きい。特にこのゲームはプレイヤーによって動き方が全く異なるので。

にじさんじの黛灰のプレイ動画がやっと見られるぞ~。

→見た。察し良すぎ!さすが!

他エンディングも見ました。『セルフエンディング』が非常に良いので、手順を調べてでもやった方が良いです。

 

 おわり。